令和8年3月16日
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今回は昨今ニュース等により、報道されている食料品の消費税減税について
ご案内します。
〇食料品の消費税について
高市総理は2月末の衆議院予算委員会にて、食料品の消費税減税についての質問に関して、
「今夏までに意見がまとまったら、臨時国会に法案を提出したい。」「食料品の消費税率ゼロは2年間限定であり、2年間の食料品の減税が終了した後は8%の軽減税率に戻すことを想定している」旨の発言をされました。
〇考えられる影響
実際に食料品の消費税率がゼロになった際のシミュレーションをご紹介します。
(設定)食品を仕入れて、食料品を加工販売する事業者。
売上(税率軽減8%)20,000円、仕入(税率軽減8%)8,000円、人件費6,000円、
その他経費(税率10%)5,600円。
| 現在 | 食材の仕入(8%) | 食品の販売(8%) | ||||||
| 仕入代金8,640円 | 売上代金21,600円 | |||||||
| (うち消費税640円) | (うち消費税1,600円) | |||||||
| 仕入先 | A社 | 顧客 | ||||||
| 人件費 6,000円(不課税) | A社のPL(損益計算書)(税抜) | A社の期中キャッシュフロー | ||||||
| 売上高 | 20,000 | 売上入金 | 21,600 | |||||
| その他の課税経費(10%) | 仕入高 | 8,000 | 仕入出金 | 8,640 | ||||
| 仕入代金6,160円 | 人件費 | 6,000 | 人件費出金 | 6,000 | ||||
| (うち消費税560円) | その他 | 5,600 | その他出金 | 6,160 | ||||
| 営業利益 | 400 | 期末残高 | 800 | |||||
| A社が納める消費税額 | ||||||||
| 1,600-(640+560)=400 | ||||||||
| 400円納税 | ||||||||
| 改正後 | 食材の仕入(0%) | 食品の販売(0%) | ||||||
| 仕入代金8,000円 | 売上代金20,000円 | |||||||
| (うち消費税0円) | (うち消費税0円) | |||||||
| 仕入先 | A社 | 顧客 | ||||||
| 人件費 6,000円(不課税) | A社のPL(損益計算書)(税抜) | A社の期中キャッシュフロー | ||||||
| 売上高 | 20,000 | 売上入金 | 20,000 | |||||
| その他の課税経費(10%) | 仕入高 | 8,000 | 仕入出金 | 8,000 | ||||
| 仕入代金6,160円 | 人件費 | 6,000 | 人件費出金 | 6,000 | ||||
| (うち消費税560円) | その他 | 5,600 | その他出金 | 6,160 | ||||
| 営業利益 | 400 | 期末残高 | ▲ 160 | |||||
| A社が納める消費税額 | ||||||||
| 0-(0+560)=▲560 | ||||||||
| 560円還付 | ||||||||
改正前後の数字を比較すると、営業利益の金額は変わりませんが、キャッシュフローと消費税納税額に大きな違いが表れていることが分かります。
現在の税率では、期末残高800円から消費税を400円納付して、最終的に残高が400円となりますが、改正後は、期末残高▲160円で消費税が560円還付され、最終的に残高が400円となります。
消費税が還付されるのは決算申告後となりますので、改正後の制度では、A社のように主に食料品の販売を行っている事業者(売上の税率が軽減8%)は、期中の資金繰りが今までと比較すると厳しくなることが分かります。
逆に、店内飲食を行っている事業者(売上の税率が10%)は、期中は仕入の際の消費税を負担しない為、期中の資金に余裕が生まれますが、決算時に納める消費税額が増加します。
その他、高市総理の発言では、消費税率ゼロとなるのは現在の税率が軽減8%の食料品のみであり、店内飲食等の消費税率は変わらず10%であるとされている為、外食産業の客離れの危惧等が考えられます。

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