令和4年10月17日
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円安?金利政策?国債?-最近の気になるニュース-
ここ数か月間、円安の話題を聞かない日がないほど、急激な円安が進んでいます。
物価の高騰や輸入製品の高騰など、一般消費者にとっては頭の痛いニュースですが、なぜ円安が急速に進んだのか、今回はその原因を調べてみました。
円安のニュースを聞いていると、欧米の金利上昇が原因ということを耳にします。
まずは金利の変動が起きるとどのような影響があるのか見ていきたいと思います。
金利の変動による経済への影響は資金調達と資産運用2つの側面があるそうです。
資金調達
金利上昇⇒資金調達が困難⇒生産・設備投資の縮小⇒業績悪化⇒株価の下落
金利下落⇒資金調達が容易⇒生産・設備投資の拡大⇒業績向上⇒株価の上昇
資産運用
金利上昇⇒国債運用益の上昇⇒投資より国債保持を選択⇒資金の流動性低下・物価低下
金利下落⇒国債運用益の減少⇒国債保持より投資を選択⇒資金の流動性上昇・物価上昇
こうしてみると、日本と米国の金利政策の違いが見えてきますね。
日本:国内産業の成長、株価・物価上昇を狙うための低金利政策
米国:インフレ(物価上昇)を抑え込むために金利を上昇させる政策
では、なぜ金利の変動が円安につながるのでしょうか。
一つ例を考えてみましょう。
米国金利:4%、日本金利:0.25%の場合、どちらの国債を保持した方がお得で
しょうか。もちろん、利率の高い米国国債ですよね。
このような金利差から、投資家は円を売って利率の高いドルで資産運用する動きが加速し、今回の円安へとつながりました。
こうしてみると、日銀が金利を上げれば金利差が縮小し円安の動きが収まるという見方もできます。しかし一方で、金利を上げることで資金調達が厳しくなり国内産業が衰退するという見方もできます。
政策などは一方面だけで評価することは難しいですが、その原因となる「なぜ」という視点を意識しながらニュースを見るとまた違った見え方ができて面白いように思います。
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