Break Time No.171 奨学金の肩代わりと非課税学資金(令和8年8月31日)

Break Time

令和8年8月31日

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 人手不足や優秀な人材の確保などを目的に、従業員が学生時代に借りた奨学金の返還を肩代わりする企業が増加しています。

 肩代わりした奨学金は従業員の所得として課税されるのでしょうか?

 所得税法上、学資金(学資に充てるため給付される金品)のうち、従業員が企業から受けるもので、通常の給与に加算して受ける学資金は「非課税」とされています。

(所得税法9条1項15号)

 ただし、学資金が奨学金の返還に充てられることが明らかであると確認できない場合は学資金に該当せず、「非課税」の学資金として認められません。

 例えば、企業が従業員を経由して奨学金を返還する場合、給与に上乗せした返還分が奨学金の返済に充てられていることを明確に証明できない場合は、原則、「非課税」の学資金には該当しません。

 一方で、令和3年から日本学生支援機構がはじめた代理返還制度を利用して従業員の奨学金の返還を企業が肩代わりする場合には、給与課税の潜税を目的とするものでなければ、所得税が非課税とされます。

 日本学生支援機構の代理返還制度は、企業が日本学生支援機構の貸与奨学金(第一・二種奨学金)を受けていた従業員の返還額の一部または全部を支援するもの。

 企業から日本学生支援機構に奨学金を直接返還(送金)する仕組みであることが明らかであることから非課税となります。

 なお、日本学生支援機構の代理返還制度を利用した場合、その従業員の社会保険料の計算についても、原則として、標準報酬月額の算定のもととなる報酬には含めないこととされています。

                       参考:週刊税務通信3908号(2026年7月13日)

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