令和5年6月30日
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売上計上のタイミング
今回は、税務調査でも指摘を受けやすい売上計上のタイミングについて確認していきたいと思います。
〇売上計上基準と継続性の原則
売上は会社の損益計算にあたって非常に重要な勘定科目です。その売上をいつどのタイミングで計上するか定めたものを「売上計上基準」といいます。
また、企業会計原則(企業会計における実務上の慣習から、一般に公正妥当と認められるところを要約してまとめたもの)の中には、「継続性の原則」という基本原則があります。これは、一度決めた基準を合理的な理由なしに変更できないという意味で、売上計上基準も一度定めたら継続して適用する必要があります。
〇売上計上基準の種類
企業会計原則の中で、「売上高は、実現主義の原則に従い、商品等の販売又は役務の給付によって実現したものに限る」と規定されています。この実現主義の考えに則り、複数の売上計上基準が考えられています。以下、一般的な基準を4つ紹介します。
・発送基準(出荷基準)
商品を発送した(出荷した)時点で、売上を計上する基準です。タイミングを把握するのが容易な基準ですが、返品が多く発生する場合などには不向きです。
・引渡基準
商品を相手に引渡しした時点で、売上を計上する基準です。納品書など引渡日が分かる資料を相手先から受け取ることで日付を把握し売上計上します。
・検収基準
相手が商品の検収を終えた時点で、売上を計上する基準です。検収書を相手先と交わし売上計上します。
・船積基準
商品が船や飛行機に積まれた時点で、売上を計上する基準です。輸出品に多く用いられる基準であり、船荷証券等の書類の作成日が売上計上日となります。
〇まとめ 売上計上基準は、事業別、取引先別、商品別など、それぞれに選択することも可能とされています。社内においてルールを決め、採用した売上計上基準を継続して適用することが重要です。
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